配列は、単一の数値、または他の配列と演算を行うことができます。後で述べる配列数式でも基本的には同じことですが、配列定数のほうがわかりやすいと思うので、とりあえず配列定数を使って説明することにします。
配列Aと単一の数値Bを演算した場合、配列A内のすべての数値が、数値Bとそれぞれ演算され、配列Aと同じ要素数の配列として、計算結果が返ります。
={1,2,3}*3 → {1*3,2*3,3*3} → {3,6,9}
複数の行・列を持つ配列Aと、同じ行数で1列の配列Bを演算した場合、配列Aの各行のすべての数値が、配列Bの同じ行の単一の数値と演算され、配列Aと同じ要素数の配列として、計算結果が返ります。
={1,2;3,4;5,6}-{1;2;3} → {1-1,2-1;3-2,4-2;5-3,6-3} → {0,1;1,2;2,3}
同様に、複数の行・列を持つ配列Aと、同じ列数で1行の配列Bを演算した場合は、配列Aの各列のすべての数値が、配列Bの同じ列の単一の数値と演算され、配列Aと同じ要素数の配列として、計算結果が返ります。
複数行×1列の配列Aと、1行×複数列の配列Bを演算した場合は、配列Aの各行についてそれぞれ配列Bの各列の値が演算され、配列Aの行数×配列Bの列数の要素を持った配列として、計算結果が返ります。
={12;6;4}/{2,1} → {12/2,12/1;6/2,6/1;4/2,4/1} → {6,12;3,6;2,4}
複数の行・列を持つ配列Aと、同じ行数・列数の配列Bを演算した場合、配列Aの各要素と、同じ位置にある配列Bの各要素が演算され、A・Bと同じ要素数の配列として、計算結果が返ります。
={1,2;3,4;5,6}+{2,3;4,5;6,7} → {1+2,2+3;3+4,4+5;5+6,6+7} → {3,5;7,9;11,13}
また、複数の行・列を持つ配列同士でも、行数や列数が異なる場合は、対応する行または列の部分がない要素の計算結果が#N/Aになります。
={1,2;3,4;5,6}*{2,3;4,5} → {1*2,2*3;3*4,4*5;5*?,6*?} → {2,6;12,20;#N/A,#N/A}