STEP 1 入門編

3.配列定数について

「配列定数」というのは、配列的なデータ構造を、数式内で直接表現するための方法です。
具体的には、数値や文字列などの複数のデータを「,」(カンマ)で区切り、全体を「{ }」で囲んで入力します。データが文字列であった場合は、もちろん「" "」で囲む必要があります。
たとえば、次のような数式は、4つの要素を持つ配列定数を表しています。

={2,4,"a","b"}

ただし、この通りの数式を1つのセルに入力しても、表示されるのは「2」だけです。Excelでは、配列の各要素はそれぞれ1つのセルに表示されるので、実際には4つのデータが含まれていても、その左端の1つのデータしか表示されないのです。
この4つのデータをすべて表示させたい場合は、ワークシート上でもやはり4つの横に並んだセルを使い、後で紹介する「配列数式」として入力する必要があります。

これは1次元配列の例ですが、2次元配列を配列定数として表したい場合は、列の区切りをやはり「,」で、行の区切りを「;」(セミコロン)で表します。
たとえば、次のような数式は、2行×3列、計6つの要素を持つ配列定数を表しています。

={2,3,"a";4,5,"b"}

この数式を1つのセルに入力した場合も、やはりその左上端のデータである2だけが表示されます。すべてのデータを表示させたい場合は、ワークシート上でも連続した2行×3列のセル範囲を使用して、やはり「配列数式」として入力します。

実際には、このように配列定数だけをそのまま使うということはまずありません。数式の中で配列定数をどのように使うかについては、STEP 2で具体例をいくつか紹介していくことにします。

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